7月にあった第20回農業委員統一選挙(沖縄県は9月実施)で、女性委員の割合がわずかに増えた。市町村合併によって総委員数が減った影響で女性委員の数も減ったが、女性の割合は0.3ポイント伸びて4.6%になった。女性農業委員がいる委員会の割合もわずかに増えて5割に達した。とはいえ、国の男女共同参画推進の方針や女性委員の要望に沿って、組織的に女性委員選出に取り組んだ割には増えず、改革の余地を残した。選ばれた女性委員には一層の奮闘を期待する。地域の意識改革、男女共同参画の先頭に立ってほしい。
前回の統一選挙後の時点(2005年)に比べ農業委員会数は24%減の1794、農業委員数は20%減の3万7507人とそれぞれ大幅に減った。そのため女性委員も13%減の1744人になった。ただ女性の減少率が少なかったため、女性委員の占める割合は、わずかに増える結果になった。女性農業委員が1人以上いる委員会の割合は47%から50%に増えた。2人以上いる委員会の割合は27%から31%に増えた。
農業委員会系統組織は、男女共同参画社会基本法や食料・農業・農村基本法に、農業の場での男女共同参画がうたわれことで、「1農業委員会当たり複数の女性委員の選出を目指す」との目標を掲げてきた。選挙前の全国農業委員会会長大会でも女性委員の選出促進を特別決議して取り組みを徹底した。
農水省も都道府県知事に対する「通知」を出した。女性農業委員は「地域活性化に大きく貢献し、農村にとって必要不可欠の存在」と位置付け、市町村と農業委員会に対し、「農業委員会への女性参画の目標設定」と「目標達成に向けた積極的な取り組み」を徹底させるよう促した。
それでも女性委員は、農業委員会・委員数全体の削減の荒波にのみ込まれた格好で減少した。「1委員会複数の女性委員選出」の目標を達成するには、農業委員会の数からして最低でも3600人ほどの女性委員がいなくてはならない。まだ女性委員がいない委員会が半数に上る。これだけの法的整備、政府の要請、組織的取り組みをしても改革が進まない委員会があることはどうしたことか。その点では大きな課題を残した。
国は「社会のあらゆる分野で、2020年までに指導的地位に占める女性の割合を、少なくとも30%程度にする」という目標を掲げる。それに向かって各機関、団体の改革が進む。農村、農業団体も後れをとってはならない。選挙人である農業者はもちろん、議会推薦など選任委員の選定にかかわる議会、市町村長の意識改革が求められる。農林水産事務次官通知も、女性参画を強く求めていた。地域活性化にとって女性参画は必然のことになっている。意識改革を急がなければ、新たな時代への対応が遅れる。










